デイ開催の4日制、小倉競輪5年半ぶりのGⅢ「大阪・関西万博協賛 第19回吉岡稔真カップ争奪戦」は8月11日、12Rで決勝戦が行われた。地元の柳詰正宏(38=福岡)がライン3番手回りから外を伸びてGⅢ初優勝。2着に原田研太朗、3着に上野優太が入った。
GⅢ吉岡稔真カップ争奪戦を制し、吉岡稔真氏(中央右)と写真に収まる柳詰
林兄弟追走から鋭く伸びた
大悟と慶次郎の〝林ブラザーズ〟初連係が注目を集めた5年半ぶりの小倉GⅢ。番手を守った大悟が慶次郎の先行に乗って早めに踏み込むと、その後ろの柳詰が8番手捲りで強襲した原田を振り切って、まっ先にゴール線に飛び込んだ。
「想像していなく、なんかフワフワした感じ。夢を見ているみたい。こんな歓声の中で走ったことがなかったし本当に感無量です」
レース後はファンの声援に手を上げて応え、表彰式後は仲間らから胴上げの祝福を受けた。
「競輪人生の運を全部使ってもいいくらいの気持ちで、この一戦にかけた。今までやってきたことが間違いじゃなかったですね」
柳詰の1着で始まった今年の「吉岡稔真カップ」は最後も柳詰がV。一昨年の岩谷拓磨、昨年の小川勇介に続き今年も北九州勢が他地区にVを譲らなかった。
2月のFⅠで地元初Vを飾り、今度はGⅢV。11月は初の地元GⅠ(競輪祭)も待っている。「気を引き締めて一戦一戦頑張っていきたい」と誓った。(本間 正則)
◇柳詰 正宏(やなづめ・まさひろ)1987年(昭62)7月30日生まれ、福岡県北九州市出身の38歳。97期生として10年1月に高松でデビュー。通算15回目のVでGⅢは初制覇。小倉では2月のFⅠに続く2度目のV。1㍍75、80㌔、血液型A。
◆次走 優勝した柳詰正宏は奈良FⅠ(21~23日)、2着の原田研太朗は名古屋FⅠ(18~20日)、3着の上野優太は玉野FⅠ(18~20日)に出走予定。